東京インスパイア

都内で働く高卒リーマンの記録

【読書】最貧困女子を読んでみた感想

 

              f:id:satril:20160924185312j:plain

 

先日、付き合っている彼女から「坂口杏里って AV 女優になるらしいよ」っと言われたので「坂口杏里って誰だっけ?」って話しになり、芸人の小峠(バイキング)と付き合っている子だと知ってなんとなく頭の中でイメージが湧いた。

その後、すかさずネット坂口杏里を調べてみてビックリ。坂口杏里の顔が明らかに、自分が知っている以前の顔と違いすぎて、思わず彼女に「坂口杏里って...こんな顔だったっけ?」っと聞き返してしまいました。

ネットのニュースなんかを見ていると、坂口杏里がホスト通いにハマってしまって、借金を作ってしまい、返せなくなってしまったことが原因だそうで、マンガ『新宿スワン』を地でいくよう道を歩んでいるなーっと思った。

もっとも、芸能人のスキャンダルなんて、尾ひれが付くものであるから、真実などは分からないが、少なくとも現時点で分かっていることとしては、坂口杏里は落ちてしまったっということだ。

ここでいう落ちるとは、人によって様々な解釈がされると思うが、個人的な解釈としては、安穏とした日常生活とは反対の裏社会、つまりは、世間一般的に可視化されることが無い世界という認識をしている。

そんな、本来であれば、可視化されることが無い世界にいる女性たちをできる限り可視化した本が今回ご紹介したい『最貧困女子』です。自分は、3年前くらいにこの本を読んだのですが、先に言った落ちた女性たちがどのような人生を歩んでいるのかを作者である、鈴木大介氏が実際の取材をもとに記した名著だと思っております。

 

構成

本編はまえがきから始まり、第1章〜第5章に分かれており最後に著者の統括とあとがきで構成されている。

第1章〜第2章では、最貧困女子たちの生活や実態、貧困女子と最貧困女子の違いなどを丁寧に説明してくれている。

第3章では、最貧困女子たちが性風俗業と言われるもの染まるまでの過程とそれらを取り巻く風俗業者たちの実態などについて記録。

第4章では、現代においては、複雑な性風俗業界の特性を専門的な用語と分かりやすい図解を基に可視化させて説明をしている。

                   f:id:satril:20160924185419p:plain

 

 

第5章では、そんな可視化されない女性たちが求めるものを著者の鈴木大介氏の視点で淡々と綴られている。 

あらすじ

『家族』・『地域』・『制度(社会制度)』という繋がりを途絶えた女性たちが、世間一般的な日常生活からは目も当てられないような悲惨な生活を送っている。そんな、彼女たちの生活を支えているのが、セックスワーク(売春や風俗)で得て稼いだお金。

最貧困層に位置する女子達の内面や生い立ち、考え方などをえぐりにえぐった、今作は、先進国である日本において、にわかには信じ難い真実を『可視化』させて淡々と読者に突きつける。

ここは見てほしいところ

第4章の『最貧困少女の可視化』で <ふんわり系美少女の副業> というブロックがあるのだが、北関東某都市に住む、工藤愛理(仮)さんという24歳の女性の話しですね。愛理さんは、地元の自動車メーカーの事務として正社員で就職しており、その傍ら副業として、週1のデリヘルをしているとのこと。(著者曰く、読モみたいに可愛いらしい)

これだけ聞くと、正社員として働いていも収入が少なく、やむを得ず風俗でバイトの W ワークをしているなんて、この現状を初めに聞いた著者である鈴木大介氏は「ついに日本も、そこまで来たか...」っと思い始めます。

しかし、実際に愛理さんに会って取材をしてみると、そこには上記のような「やむを得ず風俗」のような悲壮感は一切なく、むしろ充実した20代の生活を謳歌しているとのこと。しかも、愛理さん曰く職場の人にも、弟にも、友人の何人かにはカミングアウトしているとのこと。

もちろん、あまり大っぴらに言えることではないが、愛理さんは自らの資源(容姿)を活かして、週1のデリヘルで稼ぐことにより、地元の同年代の中で、高所得をキープしていることを誇り思っているとのこと。

自分も初めは、この部分を読んだとき、著者と同じような気持ちになった。だって「読モみたいに可愛い女の子が、デリヘルなんかする必要ないじゃん?」とは、男だったら誰もが思うわけですよ。

ただし、愛理さんを通して見えてくるのが、現代の風俗業のシステムと、それに順応していく現代を生き抜く低所得層の女性達の考え方なんですよね。この愛理さんのような認識の女性は、自分が以前書いた、この記事の被害者とも似ているのではないかと個人的には思っております。   www.tokyo-inspire.com

 

どういうことかというと、デリヘルの店長からすると、彼女(愛理さん)たちのような女性は選ばれた人たちであるそうで、ここ最近の地方都市で営業する風俗業界では、箱(店舗運営)の風俗店は全て閑古鳥で、都心から進出した全国規模のグループ企業も大半は撤退しているのが現状。

なおかつ、デリヘルも大型チェーンでない限りは採算が取れず、何より『美人揃いで全員本番OK』という韓国系デリヘルの台頭が近年目まぐるしい事もあるので、それに対抗するデリヘルの店長からすれば、容赦なく容姿がダメなら面接で落としいるらしいのです。

そして、極めつけは、「昔よくいたような、精神科に通っている系のメンタルが不安定(通称:メンヘラ)な子の採用はできる限り控えます」っと言っているところ。

勘のいい人なら分かるかもしれないが、そもそも愛理さんは、大前提として正社員で働く低所得者層の女性です。それに加えて、容姿端麗(読モみたい)で、しかも、地元の友達や家族とも仲が良い、いわゆるマイルドヤンキーである。そんな、彼女が週1ではあるが、デリヘルに勤務するとなるとどうなるか。

そう、今まで働くことができた、他の最貧困層である女性達はデリヘル嬢としては、採用されなくなって働けなくなるんです。なぜなら、最貧困層の女性達は、愛理さんのように読モみたいな容姿の方は少数ですし、それにメンタルが不安定(通称:メンヘラ)な子が多いの実情です。

性風俗業とはいえ、最貧困層の女性にとっては貴重な収入元になるのですから、最貧困女子層たちは今後どうなっていくんでしょうかね。もっとも、個人的には、この本を取るまでは、そのような現状さえも知らなかったから、ただただ、ビックリでしたね。

感想

まず、この本を読むまで、自分は、風俗業や性風俗業、水商売をごちゃ混ぜにしていたのですが、この本を読んでからは、切り離して考える必要があるなと思いました。なぜなら、デリヘルやソープ、キャバクラなどは、日本の法律上の位置付けでは次のように分類されるからです。

  • 性風俗関連特殊営業 → ソープランド、ヘルス、デリヘルなど
  • 接待飲食営業店 → キャバクラ、クラブ、ホストクラブ、メンズクラブなど
  • 風俗業 → ダンスクラブ、パチンコ店、雀荘、ゲームセンターなど                                                                                                          

そして、この本に出てくる最貧困女子層は、一番上の『性風俗関連特殊営業(性風俗)』で働くことが多い。ただし、性風俗の中でも、第4章のように様々な業態に分かれているのが現代の性風俗の実態だと思います。

もちろん、私カバオは、性風俗の世界を体験したことがあります。なんせ男ですからね。特に自分が19歳の頃に博多に住んでいたときなんかは、毎日のようにデリヘルを呼んでいました。

博多といえば中洲が有名だと思いますが、キャバクラやクラブなど、様々な業態が入り乱れている全国屈指の歓楽街だと思います。当時の自分は、美野島という博多駅から自転車で10分以内の所に住んでいました。

当時の自分は、仕事を辞めたばかりで、お金(貯金)がありましたので、自分が住んでいるマンションにデリヘルを呼んでいたのですが、とんでもなく強烈な女性と出会ったのを覚えております。

その女性は、体型が大柄で顔が大きく慎重も165cmくらいあったかと思います。白いシャツにジーンズを履いていた彼女は、言うなればチェンジしたい女性でした。しかし、そのときの自分は、若いこともあり、チェンジすることも面倒くさかったので、自宅まで招き入れました。

「お邪魔しまーす!」

そう声高らかに言って、家に入ってきた彼女の顔を見て、自分は、息を呑みました。彼女の顔は、右目下から左の頬にかけて、対角線上に傷が入っていたんです。自宅にあげる前は、玄関付近が暗くなっていたこともあったし、少し伏し目がちなこともあったので気付かなかったのですが、いざ見てみるとくっきりと傷が残っておりました。

彼女は、一生賢明に笑顔で振舞っておりました。もちろん、当然ですが傷の事について触れることはできませんでしたが、最後にお互いの年齢が同じ年だったということが分かり、彼女の質問からこんな話しをした記憶があります。

 

嬢「カバオさんは、将来なんかやりたいこととかあるとー?」

カ「いや、別になんもなかかな。そっちは?」

嬢「なんもなかとねw私はねー、SoftBank のショップで働きたかー

カ「なんで、SoftBank なん?」

嬢「なんか、ああいう制服ば着てから仕事するのに憧れっとたいねー」

カ「あーいうのって結構、募集しよっちゃなかとー?」

嬢「うん。実際、履歴書も送ったんやけどねー」

カ「そうねー?どがんやったとー?!」

嬢「余裕で落ちるよねwやっぱ、傷があるけんね」

カ「・・・」

嬢「この傷があるとねー、接客とか無理とやんね」

カ「じゃあ、接客以外ば探すしかなかやろ」

嬢「そやねー。だけん、とりあえずデリで金貯めてから学校行こうと思いよる」

カ「学校ねー?なんの??」

嬢「トリマーの学校」

カ「トリマー?ペットの?!」

嬢「うん。トリマーやったら傷とか関係ないけんね!」

カ「・・・そっか、」

 

こんな感じでやり取りをしました。その女性は、週5日か6日くらいでデリヘルをやっているらしく、いつも始まりから終わりまでやっていると言ってました。そして、自分が呼んだその日は、自分が初めての客だったとも言っておりましたね。

ちなみに、自分がその日、彼女を呼んだ時間は深夜1時か2時頃だったと思います。ゴールデンタイムと言われる時間は、とっくに過ぎている時間帯なので、可愛い嬢などはいるわけありません。なので、その時間帯にいる嬢は、ワケありな嬢が多いのは、当たり前ですよね。

今思えば恐らく彼女は、この本でいうところの最貧困女子だったかもしれません。もっとも、利用する客として言わせてみれば、実際にサービスを受けているときに、その女性の生い立ちとか現状とか知ったこっちゃないのです。

ましてや、この本が言っているように、いざ、最貧困女子だろうという人を『可視化』されると、大抵は目を逸らしてしまうのが現状だと思います。

だからこそ『可視化』することが大事であり、現実的な解決策を考えることが大事なのではないかと、この本を読んでみて思いました。

最貧困女子は、金銭的な問題が欠落しているものとだと捉われがちですが、それはあくまでも結果に過ぎません。冒頭のあらすじでも書いてあるように『家族』・『地域』・『制度(社会制度)』の3つから隔絶してしまっていることに起因してきます。

なので、この部分を『可視化』して少しでも、繋がりを維持する必要があるのでは無いかと思います。もちろん容易いことではありませんが。

<関連記事>

新橋であった耳かき店員ストーカー殺害事件の話をしようと思う

マルチ商法の女を誤ってナンパして勧誘されたが大喧嘩して撃退した話し

洗脳された芸能人の事件をまとめて考察してみた